駆ける…キミト共に
卓は、しまった
と思ったが
直ぐに気は、逸れてしまう。

それが、無性に悲しくて仕方が無かった。

卓は、何処に自分を当てる訳でも無く
壁を蹴飛ばしていた。

(それで自分と
分別が付けれるなら…)

それで卓が分別付くのであれば…

卓は、父親らしく
で無く
父親としての責務を果たせたはずである。

そして、ずっと壁を蹴り続けていた。
褐色のレンガがコンクリートで固められており
音は吸収されている。
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