駆ける…キミト共に
が、三波はベテランだった。

「あんた、気付いてたんだろ?
うっすらとは」

虚を突かれた。

「え、何が…ですか?」

絶好のタイミングでノックがあり
別の警官が入って来た。
肩には、見慣れた
トランシーバーを
付けていた。

「三波さん、ちょっと…」

三波はまだ若手な警官に呼ばれると

直ぐに戻って来た。

「単刀直入に言おう。
御臨終だそうだ…」

「はい?」

二度も死んだあの子は、何処へ行き
何を望むのだろうか。
今となっては、
確かめる術は無い。
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