いいから私の婿になれ
「お気に…召しませんか…?」

一瞬不安げな表情を浮かべるエリアル。

「い、いや、そんな事ないぞ?」

黎児は首を横に振る。

気に入らない事などない。

ただ、とんでもない話過ぎて頭がついて行っていないだけだ。

ショート寸前の思考回路を回復させるには、少し睡眠をとる必要があった。

「悪い、エリアル…」

コテンとベッドに横倒れになる黎児。

「俺、寝るわ」

「はい、お疲れ様でした。お休みなさいませ、ご主人様」

最後まで、エリアルは柔らかく微笑みかけてくれた。






「あの、夜伽の方は…?」

「いえっ、結構ですっ」







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