いいから私の婿になれ
「は?」

黎児が、その場でやり取りを聞いていたクラスメイト達が。

一斉に真琴に視線を集中させる。

そんな衆人環視の中で。

「その証拠に…御覧なさい」

華奢なエリアルの細腕の、どこからそんな力が出るのか。

彼女は片手で、真琴の身につけている制服の胸元を引き裂く!

「きゃあっ!」

男らしからぬ可愛らしい悲鳴を上げる真琴。

その曝け出された胸元には、晒しを巻いて押さえつけてあるものの、エリアルに負けず劣らずの豊満なバストが隠されていた。

「淫らな体つきですこと…その淫らな体で、ご主人様をかどわかすつもりだったのですか?薄汚い女狐め」

冷ややかな視線を投げかけるエリアル。

「だ、誰がかどわかすねん!言い掛かりつけんなコスプレ女!」

両手で胸元を隠し、涙目になって必死で反論する真琴。

しかしエリアルは冷静な表情のまま。

「私には『看破』のスキルかあるのです。どんなに隠してもお前の心の中などお見通しです」

エリアルの冷たい視線が、真琴を射抜いた。

「お前…ご主人様に好意を抱いていますね?辛辣な言葉遣いで何かとご主人様に絡むのも、愛情の裏返しでしょう?」

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