いいから私の婿になれ
好意?

(真琴が俺に…?)

そんな事、考えてもみなかった。

真琴はいつも辛辣な発言ばかりするし、黎児の事をネトゲ廃人だの何だのと毛嫌いしているようだったし。

何より真琴はずっと男だと思っていたから。

黎児が真琴の顔を見ると。

「っっっっ…」

視線が交錯した真琴は、耳まで真っ赤になった。

初々しい、少女そのものの反応だった。

それを見て。

「ご主人様に劣情を抱くなど、汚らわしいにも程があります」

エリアルは冷たく凍りついたような表情で右手を振り上げた。

「その万死にも値する感情、この場でお仕置きして差し上げましょう」

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