いいから私の婿になれ
「そうですか」

エリアルが突然呟いた。

ゆっくりと掲げられた彼女の右手。

その右手から。

「!?」

蒼白き電撃がスパークする!

「な、何あれっ…何なん!?」

我が目を疑うように真琴が声を上げる。

「教えてあげましょうか?…これは電撃の魔法…お前のような他人の主に手を出す泥棒猫に身の程をわからせる為のキツイお灸です」

その蒼白い光に照らされて、エリアルが薄く笑うのが見えた。

底冷えのするような戦慄の笑み。

その笑みに、黎児も真琴も背筋が凍りつくような感覚を覚える。

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