いいから私の婿になれ
君といつまでも
校門を潜ると、すぐに中心街への道へと続く。

黎児と真琴は手を取り合ったまま、その通りを走った。

朝のラッシュアワーも一段落し、人通りも多少落ち着いた中心街への道。

しかし相変わらず街は活気に満ちており、チラシを配るメイド姿の女性や、何かのアニメのコスプレをした若い女の子が通りに並んでいる。

そしてそれらを目当てにうろついている男性達も。

そんな人混みを縫いながら、二人は走る。

その二人を追うように。

「うわっ!」

「きゃあっ!」

「何だっ?」

道行く人々が声を上げた。

僅かに振り向く黎児。

その目に飛び込んできたのは、戦斧を両手で構えたまま突進してくるエリアルの姿!

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