心 [短編]
私のベッドは左側が窓の隅に移動させられた。


病院側の配慮なのかな?


「お姉ちゃん。」


右を見ると小さな女の子がこっちを見ている。


「何?」


お母さんも家に帰ったし、暇だから相手してやるか。


そう思っていたのに、女の子の目にみるみる涙が溜まってくる。


「えっ!?何!?私、何かした?」


首を振るが、涙を溜めたまま。


私は困り果ててしまった。


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