心 [短編]
私は何も話さない女の子をほって、雑誌を読んでいた。


「――姉ちゃん…。」


か細い声だったが、あの子がまた話しかけてきた。

私は雑誌を閉じ、右を向いた。


「…ん?」


女の子は少しもじもじしていたが、しっかりと話始めた。


「…お姉ちゃん、さっき、返事が怖かった。」


私は全てを理解して、苦笑いで「ごめんね。」と謝った。


< 41 / 48 >

この作品をシェア

pagetop