舞い降りた天使と悪魔
ノエルは黙って、肩を震わせている。
その姿が、俺の目には何も感じさせない。
「だから、アイツは俺が倒す。
じゃなきゃ、魔族になった意味が無いんだよ」
俺は五年前にアイツに裏切られたから、わざわざ魔族になった。
そして‥血の滲むような努力をして、ようやく、ここまで昇りつめたんだ。
アイツを倒さねぇと意味が無い。
「兄さん‥
本当に、ユーリ兄さんを殺すんだね?」
「‥あぁ」
「後悔‥しないよね?」