舞い降りた天使と悪魔
頬を掠めた程度だけど‥
ユーリの頬は若干、血が滲んでいた。
「取り敢えず手当‥」
「良い」
立ち上がろうとした俺の右腕をユーリに捕まれて制止された。
「でも‥」
「良いから。
‥俺の話を聞いてくれないか?」
「‥‥男同士の内緒の話‥ってか?」
顔が引き攣った笑顔で、俺はユーリの後を着いて行った。
俺は‥ユーリの真剣な表情を見ていながらも、この後、取って食われるんじゃないかと馬鹿な心配をしていた。