舞い降りた天使と悪魔
「獣人は、神族を嫌う。
それが例え、共に安宮一族を守る者同士でも」
「‥‥そうだな。
確かに俺はアンタも神族も嫌いだよ」
大分昔の事なのに。
だからこそだ。
たまたま獣人の血を軽く引いて生まれてきたってだけで、俺にこんな傷を付けた。
もう‥何年経ってると思ってんだよ‥
この傷の所為で、どれだけ苦労したのか神族には分からないだろうな。
お前等が付けたこの傷の所為で‥
知香にどれだけ気を遣い、どれだけ心に傷を負わせたか‥!