舞い降りた天使と悪魔
―七年前―
『輝ーっ!』
『知香‥様』
『もーっ!!
様なんて付けないで!!』
俺に向かって走ってきたのは、まだ幼さがある安宮一族の一人娘だった。
それが、安宮知香。
知香はプクッと頬を膨らました。
『でも‥母さんが「貴方の主人なんだからそう呼べ」って』
『その主人が「呼び捨てで呼んで」って言ってるのよ!?』
『‥‥‥知‥香』
『はい、よろしいーっ』
活発で、あどけない笑顔を見せる知香。