舞い降りた天使と悪魔
だけど、あの事件が起こり、俺は知香の心に深い傷を負わせてしまった。
『安宮家のお嬢さん、不思議な力を持ってるんだってな?』
『なんでも、人間じゃないとか』
『マジかよ。きっもち悪ぃ』
俺の中で何かが切れた。
無意識のうちに、俺は指を鳴らし、そいつ等に雷を落としていた。
『ひか‥る?』
『‥‥‥‥知香』
我に返った時には、もう遅かった。
たまたま、その場を通った知香は焼け焦げた家臣を見て、悲鳴をあげた。
何とか家臣は一命を取り留めた。
だが、知香のトラウマは消えない。