舞い降りた天使と悪魔
大丈夫、最初よりは恐怖感は無い。
そうは想っても、心臓の鼓動は早まっている。
「‥五月蝿いな、この心臓」
「‥‥‥っ!?」
トン、と、私の胸に手を当てる。
「どこ触って‥!?」
「あったけぇ‥‥」
「‥え?」
ハルクは今までに無い、とても悲しい笑みを浮かべてた。
私はその手を振り払う事が出来なくて‥
ただ、その表情を見つめていた。
「人間は、心があるから、人の為に命を捨てようとする。
助けたいとか、救いたいとか、そんな戯れ言ばかり」