舞い降りた天使と悪魔
「テメェに俺の気持ちが分かるかよ‥
親友に裏切られた気持ちがよ‥」
「ハルク‥」
「分かんねぇだろうな?
裕福な家庭で育った、幸せなお嬢様はよ?」
この人は‥‥‥可哀相だ。
現実を見たくなくて、逃げている。
私は無意識に涙を流し、ハルクに抱き着いた。
「‥んだよ、慰めなんていらね‥」
「ユーリは‥貴方を裏切ってない。
輝から聞いたの。
貴方、魔界を滅ぼすんでしょ?
ユーリ、貴方を仲間に入れようとしたの。
一緒に魔界を滅ぼそうって、貴方と家族を助けようって‥」