涙の朝
ほら、やっぱり
思い出はいつだって
すごく優しいから
こんなにも私を
離そうとしない
見たくなんかなかった
神様は意地悪だ
あんなにも幸せを
与えたのに
現実は辛いもので
君から電話が来たんだよ
それでたくさん
おしゃべりをした
切りたくないって
だだこねて
拗ねた君が愛しかった
「またかけるね」
懐かしいやり取り
「うん、ばいばい」
簡単に電話を切った
現実が変わったことに
少しも気付かない
夢の中のバカな私
目を覚ましたら
着信履歴は正直で
君の名前なんか
あるはずがない
寝ても覚めても
私の居場所は
ない