思い出は消えない
それから5分後。

萩夜が咳き込み始めたので

私達は病室に戻った。

先生が萩夜をベッドに戻し、

点滴を変えてくれた。

「先生の点滴…いつも…いてぇん…だよ。」

「すいませんね。下手くそで。」

萩夜と先生は、目を合わせて

ニコッて笑った。

「何かあったら、すぐ呼んでね。」

先生は私にそう言うと

病室を出ていった。
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