もしも私に魔法が使えたら【短編集】


くるくると桜の花弁が舞い落ちてくる。

私は今日、入学式だ。
隣の県から越してきた。

昔は此処に住んでた時期もあった。

つまり戻ってきた。


会いたい人が、いたから。


私の大好きな人……。



たくさん調べて、この学校にいることがわかった。

無理を言って、ここに来させてもらえた。
両親に感謝しなくちゃね。


「新入生は体育館に移動してくださーい」

あ、行かなくちゃ。

いるかな?
私のクラスだといいな。


ここまで来たんだもん。
神様、ご褒美頂戴よ。


よく来たねって。

ねぇ。


私は取りあえず席につく。

長々とした式の後、やっとクラスに移動。

彼の事でいっぱいで式なんて見てなかった。

< 15 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop