タッパーにつめた恋

♪～


「タクヤだっタクヤっ!!」


「ナツ早く出て!!」


急かされるようにケータイの
通話ボタンを押した。

ショウ達は声を出すのを
こらえて笑っていた。

「もしもしっ…。」


「あっタクヤやけど…。」


直接声を聞いたのは
アドレスを聞いた時以来だ。


「俺の…好きな人わかる？」


「えっ…いやわからないかも…。」


「いや絶対気づいてるって!!」


電話越しに伝わってくる
タクヤの照れた声。


「ほんとにわかんないって!!」


からかいたくなったのと
恥ずかしさとで
ついつい知らないと
言ってしまう。


「メールで送るから待ってて。」


タクヤが電話を切った後
すぐにまた着信音が鳴った。

"メール受信一件"

ケータイの画面を見ながら
緊張してしまう。


受信ボックスを開いた。



Sub:無題

俺と付き合ってほしい


タクヤの電話の恥ずかしそうな
声を思い出しながら
すぐに返信を打った。


Sub:Re


うん