タッパーにつめた恋
「各クラスごとに出席番号順に
並ぶように!!」


数人の先生がクラス名を
書いた看板を持って
前に立っている。

ユッコは2組、私は4組だ。

また後でと会話を終わらし
急いで4組の列に行った。

出席番号前から3番目。

しかもこのクラスあんまり
イケメンいなさそう…

一気にテンションが落ちた。

クラスが全部で6組あるのに…
4組ってついてなさそう。

後ろの出席番号4番目の子は
女の子だった。


「ねぇ名前何て言うの?」


思いきって話かけてみた。
少し驚いた顔をしたその子は


「チヨだよ。チヨって呼んで。」


チヨは肌が白く黒髪ストレート。
細身で華奢な感じだった。
目にはがっつりラインを
引いてるみたいで
入学式からやるなと思った。


「点呼をとるから
静かにするように。」


先生達の声でチヨとの
会話は終わってしまった。

名前を確かめられ
スカートの丈やピアス穴などの
チェックを受けた。

わりと校則は自由と
聞いていたから
最初は厳しいのかと
ビックリした。

メイクも本格的にしたいと思い
春休みに化粧品も揃えたけど
さすがに今日は
メイクしなくてよかった。

ピアスもしてみたいけど
針が苦手で怖くて開けていない。

あっさり私の点呼は
体育会系の女の先生により
終わってしまった。
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