恋するマッシュルーム
え…、何で…?
っつーかココはドコ?
周りを見回してみると、生活感ありまくりの程よく散らかったこの部屋は、明らかに誰かが住んでいるマンションだ。
しかも未だ私に背中を向けたままでいる幼なじみの康平(コーヘー)は、テーブルの前に座って黙々と何かを食べている。
チラっと時計の針を確認したら10時を指していたから、きっと朝ご飯だろう。
っていうかアタシ10時まで人ん家で爆睡しちゃたよ…。
部屋に置いてあるものから推測すると、多分ココはコーヘーの部屋だと思う。
大学生になってから、ここ最近はコーヘーとつるむ事も無かったけれど、
全く見慣れないこの部屋は、多分コーヘーが弟の太郎(タロー)君と一緒に住んでる部屋だろうと思われる。
よくよく見回せば、経済学の本が沢山置いてあるし。
コーヘーは柄に似合わず経済学部だ。
弟のタロー君は法学部だから、この部屋はやっぱりコーヘーの部屋だろう。