ミカンを教室の窓にかざして
ミカンと私
「そんで?」
目の前にいる彼女は、呆れた口でそう言った。
「ん?」
「いや、『ん?』じゃなくてね、それでその話は終わりなわけ?」
「そうだよ」
「あぁ、そう」
また彼女は呆れた口で、タコさんウインナーを食べながら言った。
今は昼時で、私たちは外の中庭でお弁当を食べている最中だった。
私はミカンのお話をよく考えるのだが、特に『凄く楽しい話!』とか、『凄い感動する話!』とかでもないわけで、むしろ『つまらない話』のほうがぴったり合うもので、聞いて得する話でもないわけだ。
だけど彼女、由宇子は私の話をよく聞いててくれるのだ。
幼馴染という関係であるからなのもあるかもしれないが、結構、由宇子に助けられることが多い。
由宇子はめんどくさがりのおばあちゃん。っていうイメージが強い。
それは多分自分のおばあちゃんと重ねているからだと思うが。
「あ、そういえばさ、今日うちに母さんの実家からミカンとれたって言って送られてきたんだよ。桜華好きじゃん?ミカン、分けるから家んちよって来な」
「うん、私由宇子のミカン好き」
「そう、よかった。でも本当に好きだよねあんた、ミカン持ってこれないときはミカン味のグミとか持ってくるし」
「なんかね、ミカン食べたくないな~って思っても食べなきゃ落ち着かないんだ」
「何だそれ」
私はミカンが大好きだ。でもって嫌いでもある。
それはやっぱり、理由があるのだが。
ミカンはおいしいから、もあるけど、だいたい私はミカンは見つめるほうが好きだ。
あのきれいな透明のオレンジ色がきれいで、空にあてると凄くきれいなんだ。
そうしてみてるのが好き。
「あと今日ね、晶も一緒に帰るってさ」
「晶も?」
「部活ないんだって、あと久しぶりに三人でかいりたいから~だってさ」
「ふーん」
晶も、私たちの幼馴染である。
晶は面倒見のいいお母さん。
でもお母さんっていうと怒る『俺は男だ、それにお前の母ちゃんはもういるだろ』て。
「チャイム鳴りそう、そろそろ戻ろうか」
「うん」
目の前にいる彼女は、呆れた口でそう言った。
「ん?」
「いや、『ん?』じゃなくてね、それでその話は終わりなわけ?」
「そうだよ」
「あぁ、そう」
また彼女は呆れた口で、タコさんウインナーを食べながら言った。
今は昼時で、私たちは外の中庭でお弁当を食べている最中だった。
私はミカンのお話をよく考えるのだが、特に『凄く楽しい話!』とか、『凄い感動する話!』とかでもないわけで、むしろ『つまらない話』のほうがぴったり合うもので、聞いて得する話でもないわけだ。
だけど彼女、由宇子は私の話をよく聞いててくれるのだ。
幼馴染という関係であるからなのもあるかもしれないが、結構、由宇子に助けられることが多い。
由宇子はめんどくさがりのおばあちゃん。っていうイメージが強い。
それは多分自分のおばあちゃんと重ねているからだと思うが。
「あ、そういえばさ、今日うちに母さんの実家からミカンとれたって言って送られてきたんだよ。桜華好きじゃん?ミカン、分けるから家んちよって来な」
「うん、私由宇子のミカン好き」
「そう、よかった。でも本当に好きだよねあんた、ミカン持ってこれないときはミカン味のグミとか持ってくるし」
「なんかね、ミカン食べたくないな~って思っても食べなきゃ落ち着かないんだ」
「何だそれ」
私はミカンが大好きだ。でもって嫌いでもある。
それはやっぱり、理由があるのだが。
ミカンはおいしいから、もあるけど、だいたい私はミカンは見つめるほうが好きだ。
あのきれいな透明のオレンジ色がきれいで、空にあてると凄くきれいなんだ。
そうしてみてるのが好き。
「あと今日ね、晶も一緒に帰るってさ」
「晶も?」
「部活ないんだって、あと久しぶりに三人でかいりたいから~だってさ」
「ふーん」
晶も、私たちの幼馴染である。
晶は面倒見のいいお母さん。
でもお母さんっていうと怒る『俺は男だ、それにお前の母ちゃんはもういるだろ』て。
「チャイム鳴りそう、そろそろ戻ろうか」
「うん」