きみがいたから
海斗は健二達が見えなくなるまで走った。
「もぅ・・・・やだ。なん・・・で俺が・・・」
学校まであと少しのところで海斗は我慢していた涙をこぼした。
止めたくても止まらない涙。
(泣いてる場合じゃない・・・早く購買で買わなくちゃ健二くん達にまたやられる)
この一年という歳月の間に海斗の心はズタズタになっていた。
もちろん健二達に抵抗する気力すら奪われたのだ。
そんな今の海斗には健二達に従うしかなかった・・・
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