■溺恋■
第5章
あたしは
キスしたことによって
大切なものを
失いかけた
でも
キスしたことによって
失いかけていたものを
取り戻した
失いかけていたものの
大切さに気付けた
リュウも
同じみたいだった
あたし達は
お互いの空洞を埋めるために
キスしていたんだと
気付いた
部室の外の
水飲み場で
あたしたちは口を洗った
もう一度、
リュウはあたしに
「ごめん」
と言った
あたしも
「ごめん」
と返した
そのとき、
背後で声がした
「リュウ?」
振り向くと、
リュウの彼女が立っていた
あたしに気付き、
少し不機嫌な顔をする
嫉妬深い彼女だと
リュウは言っていた
「めぐ、どうした?」
「リュウ、部活おわったのに
あたしのところに来ないから
何してるのかなぁって思って」
めぐちゃんは、
上目遣いでリュウを見上げた
「ちょっと忙しくて」
リュウが
あたしに目を向ける
「忙しくても
この先輩とは話せたんだ?」
めぐちゃんが
敵意むき出しで
あたしを
見つめる
キスしたことによって
大切なものを
失いかけた
でも
キスしたことによって
失いかけていたものを
取り戻した
失いかけていたものの
大切さに気付けた
リュウも
同じみたいだった
あたし達は
お互いの空洞を埋めるために
キスしていたんだと
気付いた
部室の外の
水飲み場で
あたしたちは口を洗った
もう一度、
リュウはあたしに
「ごめん」
と言った
あたしも
「ごめん」
と返した
そのとき、
背後で声がした
「リュウ?」
振り向くと、
リュウの彼女が立っていた
あたしに気付き、
少し不機嫌な顔をする
嫉妬深い彼女だと
リュウは言っていた
「めぐ、どうした?」
「リュウ、部活おわったのに
あたしのところに来ないから
何してるのかなぁって思って」
めぐちゃんは、
上目遣いでリュウを見上げた
「ちょっと忙しくて」
リュウが
あたしに目を向ける
「忙しくても
この先輩とは話せたんだ?」
めぐちゃんが
敵意むき出しで
あたしを
見つめる