わたしとあなたのありのまま
「ねぇ綾子、
 真面目に話聞く気ある?」

「ありますとも!
 で、結局どうなった?」

 再度同じことを問う。
 最終的結果にしか、興味はないようです。
 経緯(イキサツ)はどうでも良いらしい。


「結局田所は、私とエリカ先輩の両方に毒吐いて、自分だけが悪者になった。

 そうやって取り敢えず、その場は治めたって感じかなぁ」

「ああもう、全っ然、状況把握できない。
 ちゃんと全部話して」

 綾子は私の前の席の椅子を引き、そこにドッカと勢い良く腰を落とした。


 なんだ、やっぱり全部話さなきゃならないのか。
 チッ、面倒臭いな。


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