わたしとあなたのありのまま


 その30分後。
 田所の部屋のベッド端に、私は一人、ポツンと座っていた。


 田所が着替えたいと言うので、そりゃそうだよねと私も同意し、私たちは田所の自宅へやってきた。

 玄関で靴を脱ぐなり田所は、「とりあえずシャワー」と浴室へ直行。
 私は寝室に取り残され、こうしてボーッと田所を待っているわけである。


 涼太くんたちとはしゃぎ過ぎたためか、なんだか身体が重く感じた。
 重力に委ねてみたら、私の上半身はゆっくりと左に傾き、ポサッとベッドの上に落ちた。


 そして私は、
 あろうことかそのまま眠りこけてしまった。



「くそっ、毒蜘蛛マジうぜぇ。
 ハーブさえあれば……
 緑じゃねぇ、青だっつーの」

 意味不明な呟きが、私の耳の中に飛び込んできた。

 未だぼんやりとした意識の中、重い瞼を持ち上げる。


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