わたしとあなたのありのまま
私が居る場所では、二人の話している内容までは聞こえない。
けれど、田所が最後に言い放った一言が、エリカ先輩を怒らせた。
エリカ先輩はガタッっと大きな音を立てて立ち上がると、テーブルに置かれていたコップを手にし、その中身を田所に向かってぶちまけた。
食堂全体がシーンと静まり返る。
壮絶な修羅場に、わざわざ関わろうとする者などいるはずもなく、食べ終わってからも、おしゃべりを楽しんでいた生徒たちも、そそくさと食堂を後にした。
二人は、ほんの少しの間、見詰め合っていた。
エリカ先輩の怒りに満ちた、悔しそうな表情に相反して、田所の表情はしごく冷ややかなものだった。
やがて、エリカ先輩は自分のトレイを両手で持ち上げると、下膳コーナーへ向かい、そして、一度も振り返らずに食堂を出て行った。
けれど、田所が最後に言い放った一言が、エリカ先輩を怒らせた。
エリカ先輩はガタッっと大きな音を立てて立ち上がると、テーブルに置かれていたコップを手にし、その中身を田所に向かってぶちまけた。
食堂全体がシーンと静まり返る。
壮絶な修羅場に、わざわざ関わろうとする者などいるはずもなく、食べ終わってからも、おしゃべりを楽しんでいた生徒たちも、そそくさと食堂を後にした。
二人は、ほんの少しの間、見詰め合っていた。
エリカ先輩の怒りに満ちた、悔しそうな表情に相反して、田所の表情はしごく冷ややかなものだった。
やがて、エリカ先輩は自分のトレイを両手で持ち上げると、下膳コーナーへ向かい、そして、一度も振り返らずに食堂を出て行った。