たった一人…。
着いちゃった…。
と、いう事はもうさよならの時間。
「じゃあ、お疲れさん」
普通に話す姿はやっぱり大人だから?
私はこんなにもドキドキがとまらないのに…。
「あの…次はいつが一緒の日ですか?」
「まだわからないけど、また予定が決まったら連絡するから。」
「わかりました…」
ちょっとイラッとした自分がいる。
何でこんな普通なの?
「あ、あの…今日の事、豊広さんの気持ちとして受け取っていいんですよね?」
真面目な顔で、まっすぐ彼の前をみて話した。
「あぁ。とても今の俺におまえを幸せにするとは言えないが、おまえの側に居たい。」
「……はい。」
私は赤く染まり、火照った顔を下に向けた。
そのまま手を振り、走り出す車を見送った。
それから私はずっと考えていた。
今日の出来事を改めて振り返る。
このまま彼女になっていいのか…。