たった一人…。


もう!人使いが荒いんだから…



そんな事を思いながら、彼の財布を抱いてニヤける私がいる。

香理がクスクスと笑う。


「笑わないでよ!それに、知らないふりしててよお願いだから。」


私は、外にある自販機で砂糖だけ入ったコーヒーを買い、2階に持ってあがる。


彼はコーヒーの砂糖いりが好き。

タバコはマイルドセブンの10㍉。

こんな事も好きな彼の事は覚えてしまう。



「ホットでよかった…?」





あれ、部屋を見渡すが姿がない。




そうか、喫煙室か。




部屋の奥にある喫煙室のドアをそっとあける。




あ、寝てる…。


相当ハードだったんだな。

忙しかったって、本当だったんだ…。


他に誰も居ないのを確認して、そっと喫煙室のドアを閉める。


コーヒーをテーブルに置き、しばらく寝顔を見つめた…


そして、携帯カメラで、カシャッ。




「んっ…。」




あ、起きた。ビックリした途端、抱きしめられ…
キス。


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