たった一人…。


唇が熱い…。彼の香りに包まれたまま私はおちていく。



「寝顔、撮ったろ。」



唇が離れ、現実の世界へ引き戻される。




「うん…可愛かったから。 疲れてるんですね。」


「可愛いって年か(笑)」

『大丈夫だよ』と、頭にポンポンと手をおき、買ってきたコーヒーを一口飲んだ。


『いくぞ』と下に降りていく。




積み込んだ荷物の量を確認して、車に乗り込む。



彼の車の助手席には私。
いつのまにか、当たり前の光景になっていた…。




「頑張って早く終わったらご褒美。なっ。」


「!めちゃくちゃ頑張ります!」




真剣な顔で目が合った瞬間、キス…。


んっ…?口に何か入ってきた。
一瞬で口の中が甘くなる。



キャンディを口移しされた…。
もう一度、目を向けるとイジワルそうな彼の顔があった。

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