たった一人…。
それから必死にやり、3時間半で全部の配達を終えた。
時間は13時すぎ…。
営業所に戻り、業務終了の処理まで済ませた。
「私、頑張ったよね…?」
少し戸惑いながらも彼の方を見る。すると、
「いくぞ。」
そう一言だけ言って車へ向かった。
その様子を香理が見て、私に軽く手を振った。
営業所内の皆の前では冷たく接する。
公私混同はしない。これが、彼の優しさ…。
お互いの立場を考える。これが、彼のやり方…。
それなのに、私はニコニコとしながら私服を抱えて車に乗り込む。
「今から遊びに行きます!って顔して、服抱えてくんな。少しは考えろ。」
そうだ、そうだよね…。
子供すぎた。
今の、怖かった…。
もっとちゃんと考えて行動しなきゃいけないんだ。
彼と付き合っていく為には当然の事。
「ごめんなさい、軽率でした。」
それから何となく会話も出来なくて、気付けばもうホテルに着いていた。
部屋に入った私は結局会話も出来ないまま、気まずさから逃げたくてお風呂に入ろうとしていた。
それなのに、腕を掴まれ強引にベッドへ押し倒される。
「待って!先にお風呂に入らせて。汗かいてるし、イヤ…。」
そんな私の訴えに聞く耳も持たず、彼は私の体を隅々まで愛撫する…。
前みたいに優しく包み込むような感じじゃない。
もっと荒々しく、激しく、私の体が自由にならないように押さえつけて。