たった一人…。
なんだ…。一人じゃないじゃん。
それからしばらく私はテレビを見ながらコーヒーを飲んだり、くつろいでいた。
すっかり自分の部屋気分。
ガチャ。
「おまたせ。悪かったな。」
届いたダイニングテーブルを見つけて嬉しそうに椅子に座った。
「おかえりなさい。ベッドもきてますよ。適当に寝室に入れてもらいました。あと、ペアの枕カバーがプレゼントだからって受けとりました。奥さんと住まれるんですか?」
寝室に行き、預かった枕カバーを手渡した。
「いや、一人だよ。かみさんは家に息子と住んでるんだ。」
えっ…?
「でも、ダブルベッド…」
「あ、あれ。広いのが好きなだけ。ちょっと前までは居たけどな…」
寂しそうな顔をして下を向く。
そんな表情を見て、とても切ない気持ちになった。
気がつくと、頭の上に手を置いて撫でていた。
「おまえが一緒に寝てくれれば寂しくないけどな。」
最低~!!
ちょっとでもかわいそうだと思ってしまった私がバカだった。
「何言ってんですか!」
ははっ。と笑いながら彼はベッドに横になった。
でも、私は見てしまったんだ…
天井を見上げながら寂しそうな目をしてるあなたを。
あなたの目から涙が流れたとこを。