たった一人…。



「仕事に対しての考え方とか、プライベートでの想いとか、おまえの事はとても好きだけど、人間として改めた方が良いと思う部分もある。とにかく、大事に出来ない奴とはやっていけない。」


怖い…。怒ってる。
当たり前か…。

彼が側から居なくなっちゃう…。



「ごめんなさい、ごめんなさい。これからちゃんとするから。ちゃんとこの子の事守るから。だから…」



「…もう分かったから。いきなり休むのもおかしいだろうから、毎日今まで通りで来い。ただし、配達はすんな。俺が与える仕事だけしてろ。」




それが、今の彼の精一杯の優しさ。



彼の気持ちを考えてあげれてなかった…。


二人の赤ちゃんをこんなにも大切に思ってくれてたなんて。


自分勝手すぎた…私。





私は心のどこかで、まだ不安だったのかもしれない。





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