たった一人…。
彼は最後まで、私の事を好きで居てくれた…。
きっと今も。
もう一度、ちゃんと彼と向かい会わなきゃ。
星になった赤ちゃんの為にも…。
携帯を持つ手が震える。
こんなに電話をかけるのに緊張したのは久しぶり。
………。
コールが続くたびに携帯を持つてに汗をかく。
プルルルル…
「…はい、もしもし。」
あっ。…出てくれた。
たったそれだけで涙がとまらない。
電話越しに鼻をすする音が彼に伝わる。
「無事で良かった。今、どこに居る?やっぱり、もう一度ちゃんと話したいんだ。」
「うん。うん。ごめんなさい。私、今からそっちに戻るから。私も会いたい。」