たった一人…。
それから、江本支店長と一緒に二人で溜まった仕事をした。
まだ慣れていないようで、ほとんど私が教えながらの作業になった。
『江本 加奈子』 33歳、独身。 彼氏…?
とても話しやすくて、すぐにうちとける事ができた。
でも、仕事の方は…どうかな。あまり熱心って感じではなさそう。それなりに、適当に。
つい仕事の事になると、彼の事を思い出す。
結局、この日は江本さんとの内勤で終わった。
その日の帰り道、携帯にメールが届いた。
江本さんからだった。
「お疲れさま、江本です。今日1日ありがとう。
まだこの部署に慣れなくて、柿田さんのように周りの人達から信頼されるように1日も早くなりたいって感じました。これからもよろしくね。
奈央ちゃんって、呼んで良いかな?私の事は加奈さんでも何でもokだから。」
ん…?なんだ、このメール。
部下の私に上司がしてくる内容か?(笑)
でも、この天然な感じは嫌じゃなかった。
今の私には普通?に話せる人が近くに居るのはありがたかったから。
「お疲れさまです。メールありがとうございます。男性が多い中で、久しぶりに女性と仕事が出来て私も嬉しいし心強いです☆加奈さんって呼ぶ事に慣れるまでにどれ位かかるかな?(笑)私は奈央ちゃんでもokです♪明日もよろしくお願いします。」
と。こんなもんかな。