小春日和
俺が拗ねて教室を出ていこうとすると
「冗談だよ冗談!…半分だけ。とりあえず話はある!」
と引きとめるから、廊下に動いていた足を止めて回れ右をした。
「ホントに話があんの?」
「もちろん」
オッホン、と一つ咳払いをする。
「告白した時のこと覚えてる?」
「…は?」
「だーかーらー」
「告白だろ?」
「うん」
「なんでそんなこと」
「いいでしょ?別に。…覚えてる?」
…覚えてるも何も。
ちっぽけな勇気を振り絞って告白したんだから忘れるわけがない。