これはあなたへのラブレター
あまりの緊張に歩くのを忘れてしまう。
胸が高鳴る。
「あ、あのさ………」
私は左ポケットの中のラブレターを握りながら
少しうつむいて話はじめる。
「えっとね………さっきもいったんだけど……やっぱり大好きです。
……諦めようとしたけどむりだったの…
どうしても…あたしじゃダメかなぁ…??」
……………………。
…………………………。
…………………………………。
「いまさら………ですけど………俺もっ……先輩のこと……大好きですっ………」
純くんの言葉に驚いて
顔をあげるとそこには
本の少しだけ涙目の純くんがいた。
…………。
「ねぇ……ほんとに??」
「…はい。」
「そっかぁ………ありがとう……」
……なぜかそのタイミングで
ためていた涙が流れ落ちた。
…………………。
そして私たちはまた
無言のまま歩き出した。