光と闇
僕は、彼女を抱きしめた。折れてしまいそうなほど細かった。だが、構わずに強くぎゅっと抱きしめた。
彼女はとても暖かく、そしてとても小さかった。

「泣かないで。僕はずっとここにいるから。」

しかし、いくらなだめても、泣き止まなかった。

「いなくならないで。また、一人になるのは怖いよ。」
何度も何度もそう繰り返すばかりだ。





「好きだよ。向こうでまってるから。」

「私も…。」

そのことばを最後に聞きながら、僕は静かに目を閉じた。


初めて暖かさを手に入れた。こんなにも光とは暖かいものだったのか。水面に輝く、光の宝石のように、こんなにもきらきらとしていたのか。


白いヒカリに照らされ、黒髪の夜空に抱かれながら、僕は今日静かに太陽に殺された。


追い掛けっこの繰り返しだったヒカリとヤミ。決して出会うことがないはずのない二つの世界が交わった。
雨の匂いを感じても、綺麗な夕日を眺めても、もう何も苦しむことはなくなった。




だって、僕らはようやく永遠を手に入れることができたから―――。

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