光と闇
それでもいつもの時間、いつもの場所で彼女を待った。
僕が嫌になったなら、それでも構わなかった。中途半端が気持悪かった。
結局自分しか考えてないのだ。勝手に思い込み、自分の気持ちが気持悪いから、勝手に今でも待ち、答えを知ろうとしている。
自分勝手だ。


けれど、きっぱりと諦める覚悟はあった。
付きまとってまで迷惑はかけたくなかった。







彼女を待って三日ほど過ぎた日だっただろうか。突然見知らぬ人に声をかけられた。



「ヒカリはもう来ないですよ。」

最初は何を言ってるのかが分からなかった。


「あの…あなたは?」


「ヒカリの兄です。」


…ヒカリ?…ヒカリ………
もしかして、彼女の事だろうか?


「いつもここを通ってた女の子ですか?」
恐る恐る聞いてみた。


「本当にお互いに名前も知らないんだね。」

彼女の兄と名乗るこの男が思わず笑った。
優しいあの笑い方が似ている。
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