小指心

私はとりあえず、少し出た鼻血を拭いた(出たんだ)。

「れ、蓮くん」

「ん?」

「君、いつから私のこと好きになっていたんだい・・・?」

そうだよ、一体いつから私のこと好きになってたんだよ。
昔は幼馴染み+初恋の相手だったから分かるけど、その後から別に二人とも気持ちは離れてたじゃないか。
しかも私は蓮くんがいないところで彼氏作っちゃったし。

一体どこから好きになれるんだ・・・?



「何言ってるの、昔からだよ」



・・・夢なら今すぐ覚めやがれ。

「え、昔からっ?!!(焦)」

「うん、昔から」

ちょっち待ってよ、もうあれから5年。
丸々⑤年だよっ?!!

「あれから五年経った今でも気持ちはっ!?」

「相変わらずに」

「マジで・・・」

凄いぜ蓮くん・・・
しかも告白してからなんか前より積極的になってるし。

もー、本当に意味が分かんないっ!!

「ぇ、じゃあ蓮くん。私が一馬と付き合ってるって聞いてびっくりしなかった?」

ていうか普通ならショック受けると思うけど・・・
蓮くんはしばらく考えて、また話しかけてきた。

「いやぁ・・・びっくりっちゃあびっくりしたけど、そこまでは」

「凄いな蓮くんっ!!(こっちが驚き)」

未だに私への気持ちは変わらないなんて、もしかして俄然やる気になったとか?



「まぁ、ライバルがいる分、やる気が出るから良いんじゃないかな?」



「れ、蓮くん・・・」

一馬よりも腹黒っ!!(泣)

ていうか昔からの友達なのに、蓮くんのこの『内なる性格』(いわば腹黒)をなぜいままで分からなかったんだ・・・!?!?
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