小指心

理由と解決

『試しだって、試し』

えー、嫌だよー・・・
なんで一週間も私が・・・

『なんでって・・・面白いから？』

それは君だけね？

『とにかく、付き合うだけ付き合ってみてさぁ』

うん。

『そんなに嫌だったら断れば良いじゃん』

・・・そんなことを言われても、困るのは私なんだよ。


　小指心
　　理由と解決


「あ、そういえば様乃」

「なに、まだ面白い話があるわけ？」

「まぁ・・・面白い・・・いやいやいや、面白くないよっ。真剣だよ」

「えー？」

なんだその目は。

「真剣、真剣だよ。多分様乃キレると思うよ」

「なに言ってんの、私そんなにキレないじゃん」

「むしろしょっちゅうキレてる」

あ、スネた。
とにかく、私は『あの事』を様乃に詳しく教えた。


―――――――――――


「蓮、殺す」

「やっぱりキレてんじゃん」

「いや、だって普通好きな子に告白した後に他の子にちゅーとかするっ？！」

まぁ・・・する、しないの話ならそりゃあ、しませんよね。
様乃は席から立ち上がった。

「ていうか、今回は本当に行くわ私」

「え、なにしに」

「そりゃあ殺し―――――


「私が許すとでも？」


「・・・いいえ？」

「なんで疑問系」