小指心

「ぇ、誤解ってなに?」

「誤解っていうのは・・・」

急に蓮くんは神経を研ぎ澄まさして私に話しかけた。
なんだか緊張がビンビン伝わって来る。

―――――――――――


「ええええっ、またっ?!」

「本当、ご迷惑を・・・」

蓮くんは床に座りこんで私に土下座しようとしてきた。
私はそれを素早く止めにはいる。

「ちょ、蓮くん止めてよそういうのっ!!顔をあげて!」

「本当にごめん・・・」

「いいんだって、勘違いしちゃった私も悪いし。なにより一番に悪いのは南朋なんだから」

こんなこと、南朋といたらしょっちゅうだからさっ!
お願い、その顔をあげてくれいっ!!(泣)


ムクッ


「ぉ」

やっと蓮くんは顔をあげてくれた。
まだ不甲斐ない心境って感じだろうけど、土下座だけは止めてくれ。

こんなところ、親(飛鳥も)に見られたら・・・

私がひとたまりもないんだよっ!!(超必死)

「・・・梓ちゃん」

「ん、ん?」

蓮くんは私に顔を近づけた。
息が軽くかかるくらいの距離だ、と、いうことはかなり近いというわけですよね?

「れ、蓮くん?(超汗)」

「本当にごめんね、まさかこんなことになるなんて・・・」

「あーもうしょうがないって、どうせ終わったことだし」

「いや、それじゃあ僕が腑に落ちないんだよ。こんな大好きな梓ちゃんを裏切るようなまね・・・どうしてしちゃったんだろう」

とりあえず私は蓮くんをベッドに座らした。
私は隣に座る。

っていうか、蓮くん『大好きな梓ちゃん』って!!!(爆発寸前)

「なんか僕に出来ることってある?」

「ぇえ?」

「償いじゃないけど、お手伝いとか」

んな大げさなっ!!!

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