小指心
「ちょ、一馬くん何言って―――――」



「俺と、やり直せねぇ?」



「ぇ、一馬。待って」

な、やり直す?
てか、一馬。

え?ちょ、ぇええっ??

「ぇ、やり直す?」

私は聞き間違いじゃないかどうか、一馬に聞き返した。

「うん、やり直すの」

いやいやいや、何言ってんの。
一馬、南朋と付き合って―――――



「駄目です」



は?

「ぇ、って蓮くん?」

いつのまにか目の前には蓮くんの背中があった。
デカいなー。

いや、じゃなくて。

「蓮くん?ど―――――」

「お前に聞いてねーよ」

ちょ、一馬っ。

「今俺は梓に聞いてるんだよ」

「僕が代わりに答えます」

何を二人とも言って・・・?



「今は僕が梓ちゃんの彼氏なんです」



「蓮くんっ!!」

それは言って良かったのっ!?

「はっ、そんなの一目見たときから分かってるよ。それがどうした」

「だから梓ちゃんと付き合うなんて無理です」

ちょ、二人とも。

なにをそんなに焦ってるの?

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