小指心
こういうのは久しぶり、すごく清々しくて空気がこんな都会でも美味しく感じる。
それもこれも一馬のお陰、もう・・・最っ高!!

「いやぁ、あのお店ほとんどの服が安いから何着も買っちゃったよ!」

「俺も俺も!ジーパン2着とトップス2着っ」

古着大自慢をしながら私達はお茶する場所を探し回った。
最初は近くの『カフェ・カフェ』にしようと思っていたがお客が多くて入れずぅ。

「多いねぇ・・・」

「じゃあ、あそこ。ほらあの『ボラッチーノ』ってとこ」

「あぁ、良いね!ココからだと近いし行こっか!」


歩くこと、やく5分。


「お、ココじゃね?」

「やっと!あ・・・でもココも満席?」

うーん・・・微妙に怪しい雲行きの予感かもなぁ。
今度は『ボラッチーノ』にしようと思っていたがココもお客が多くまたもや入れずぅ。次こそお茶をしてみせる・・・!(なにかがズレてきている)

「じゃあ・・・どうする?本屋とか見てから帰る?」

「いやぁ・・・それよりも良い考えがある」

「え?」

良い考え、ですか。

―――――――――――

「うーん・・・一馬、ココは来てはいけないと思うなぁ?」

「なんで?」

『なんで』って、だってココ・・・


「私の家じゃんっ!!」


全く意味が分からないよ一馬っ!!
良い考えがあるっつったから私は一馬を信じて付いて来たのに・・・
ちょ・・・なんかさぁっ!おかしいと思ったんだよ!!
途中の道から目隠ししながら歩くなんてっ!!(ちなみにそのせいで壁に当たった)

「マジで意味不明・・・しかも親とか妹とか、こういう時にかぎっていないしねっ!!(号泣)」

「良いじゃん、たまには二人きりっつーのも」

「こっちゃあ恥ずかしいんだっちゅーのっ!!(泣)」

あーーもーーっ!!
なんか・・・もう・・・夕食の支度でもしようっかなっ!?(もうなにがなんだか)

「え、おい、どこ行くんだよ?」

「キッチン!!」

「下の?」

「下以外どこにあんのさっ!!」

「・・・へ

「いちいちネタを考えるのは無理だよね?」

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