小指心
様乃の携帯を見ると本当に上手く虹を撮れていた。

「ぁ、それ送って」

「良いよー、今日送るね」

「サンキュー」

写真を撮り終わると私達はゆっくりな足取りで家まで歩いた。

今日は最高の一日だ。





「じゃ、また明日ねー」

「最後だよ明日」

「分かってる、大丈夫」

「じゃ」

「バイバーイ」

私は様乃の後ろ姿を見送った。
それがまたこの黄昏とマッチしていて、私はついつい笑顔がこぼれた。

「・・・よし」

カバンからカードキーを取り出し、ドアに差し込む。



ピピッ



「ただいまー」

あ、今日は飛鳥の足音が鮮明に聞こえる。



タタタタタタタッ



「おっかえりぃー!!」


ズダンッ


相変わらず久しぶりのハグでも容赦しないらしい。
あぁ、飛鳥だー(嬉)。

「久しぶりの姉ちゃんじゃー」

「なにそれー、痛い痛い痛い、つねるなっちゅーのに」

「良いじゃん良いじゃん、たまには」

「いつもだろ(それでも笑顔)」

なんか・・・やられてる事はめっちゃ痛いのに、心の中ではめっちゃ嬉しい。

「飛鳥テストどうだった?」

「ん〜?もうマジばっちりだったよー!!」

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