小指心
気分転換にカーテンを開けた。



シャァッ



「・・・ゎあ」

さっき見た夕日はもういなくなっていて、暗闇を照らす星達がいた。
キラキラ、目に映る。

ただそれだけで心が満タンになったようだった。

「綺麗・・・」



バタンッ



「ちょっと姉ちゃん!!外見てみ―――――」

「もう、見てる・・・」

「ワァ・・・!!」

・・・綺麗。

本当に綺麗としか言いようがない。
月もはっきり出ていて、周りには大粒の星が散らばっている。

こんなの・・・一度だって見た事ない。

「都会じゃありえないよね・・・」

「そういえばニュースで今日は夜空に星が見れるでしょうって」

「意外と当たってるもんだね」

「ねー・・・」

田舎でもここまで見れやしない。





キラッ





「ぇ、ちょ」

「い、今のって流れ星っ?!」

「いやいや、そんな・・・」



キラッ



「そして二回もっ??!?!?」

「・・・」

「姉ちゃん、早くお願いしないとっ!!また流れ星くるかもっ!!」

「もう、今願ってる!」

明日のテストでいい点取れますように、明日のテストでいい点取れますように、明日のテストでいい点取れますように。

「・・・流れないじゃん」

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