小指心

バタン

「ぁ、ヤベぇっ」

そういや学校では蓮くんに一言も喋れなかった・・・
ていうか、今日が最後の日って言う事。

途中で忘れてた・・・

「あー!!今から行かないとっ!!」

私はカバンに手を突っ込んで携帯を探しまくった。
こういう時にかぎって、なんで見つからないかなぁ・・・!


ガシ


よし、掴んだ!!


ズボ


「やった携帯!!」

私は新規メールを開いてアドレスに蓮くんのを入れた。
超マッハなみに指を動かし、手っ取り早く内容を書き込んだ。

もちろん急いでる人に件名を書く暇なんてない。


ピピピピピピピッピピピッピッ


出来た、よし間違えはないかな・・・?

―――――――――――
件名 無し
―――――――――――

ちょっと今から大切な話があるから、外に出てもらえる?
ごめんね

―――――――――――

「おっけい、送信」


ピッ


私は携帯をベッドに投げ、クローゼットを思いっきり強く開けた。


スパァーンッ


「これとこれと・・・これっ」

頭をフル回転させて出来るだけ短時間の中で一番オシャレな服を選んだ。
ぅわ、ちょっとこの感じ楽しい。

「早く着替えなきゃっっ」

選んだのは最近買ったばっかの白いブラウスみたいなトップス。
所々に可愛い刺繍とレースが付いている。

それとペイントが付いている、水色と白の縦ボーダーのジーバン。

なんか、いつもより張り切ってるな私。

「こ、こんなもん?」

アクセサリーは適当に、髪型はそのままで。
ピアスだけ、真っ赤なハートのに変えた。

「うしっ!」

私は携帯をポケットに無理矢理入れて、ドアを開けた。


バタンッ


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