小指心
「分かんないよぉ~?もしかして私、『どっかの橋の下、ダンボール箱に捨てられ拾われた子』かもしれないし」

「何のドラマ番組だよっ!!(必死)」

その台詞・・・前も聞いたな・・・(一馬)

「とりあえず、ゲームはおしまい」

私はスイッチを押し,強制的にマリオを終わらせた。
あー、お腹すいた。

―――――――――――

「はい、では今日のご飯担当は一馬でよろしいでしょうか」

「泊まらせてもらったからね」

「じゃあ、特別美味しいの」

一馬は苦笑い、私はいったん部屋に戻って携帯を取りにいった。
『新着メール受信』、親友の椎名・様乃(しいな・ようの)からだった。

「・・・ぇえ?」

私は携帯の画面を見つめながら一馬達のところまで行った。
これはちょっと・・・。

「ねーねー一馬、蓮くんが一馬のクラスに入るの知ってた?」

「あぁ、知ってるけど」

「じゃあ、この『永島・南朋(ながしま・なお)』って人が私のクラスに入るのも?」

「・・・誰だっけ?」

「え、一馬憶えてないの?」

「うーん・・・」

「えー?思い出してよー、昔うちの学校にいたらしくて私も思い出せないんだからさぁー」

んー、こんな情報なら一馬に直接渡せば早いのに。
でも憶えてないんじゃ意味がないかぁー・・・。

「姉ちゃんそれよりご飯っ」

「あ、そうだ。せーの、いただきまーす」

お、私の好きな唐揚げ!
ラッキー、おっきいの取っちゃえ。

「・・・あ」

思い出した。
まさかこの時期に南朋まで帰って来るなんて、想像もしていなかった。

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