小指心
「蓮くんとは上手くいってる?」

「んー、まぁまぁってところ?俺とはちょっと合わないみたい」

「そーかー・・・、こっちも大変だよ」

「?」

「南朋」

「あー・・・そりゃあ大変だ、アイツは何考えてるか分かんないからなー」

そういや昨日、南朋からメールが来てたっけなー。
メアドを見ただけでもう分かるようになってしまった、おとといからメールがヒンパンに来るようになった。長くて夜中まで、まったくもって迷惑している。

「そういや、一馬って私のメアド南朋に教えた?」

・・・あ、教えた。

「ワリー・・・しつこくて教えちゃった、なんか迷惑してる?」

「いや、まだしてない。してきたらブロックするし大丈夫っ」

「本当にゴメンな」

「大丈夫っ!」

そういって梓は俺に笑顔を見せた。
あー本当に俺、梓のそーいうとこ好き。

ピピピッ

「あ、メール来た」

―――――――――――
件名 どうして?
―――――――――――

一馬なんで昨日から無視してんの?
私なんか悪いことした?
ちょっとぐらいメールしてよー(泣)
―――――――――――

南朋、本当に空気読めないヤツだなぁ・・・
馬鹿馬鹿しい、メールするのも嫌だ。

つーか、南朋が打った字すら読みたくねぇ。
鳥肌が立つ。

「誰から?」

「南朋」

「マジでー、そちらも大変で!」

「おとといから。さすがにここまでくるとストーカーとしか言えないな」


キーンコーンカーンコーン


「行かなきゃ」

「ぅえ〜・・・私サボるー!」

「ダメだって、ほら行くぞ」
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